点検記録も故障報告書も、毎日きちんと書かれている。それでも「どの設備で何が多いのか」と聞かれると答えられない。足りていないのは記録の量ではなく、記録を読める形にする手段です。傾向がつかめない4つの理由をほどき、切り口を変えて件数を確認する方法を、実際の画面とあわせて解説します。
傾向が分析できないのは、記録が足りないからではなく記録を数えられる形になっていないから。対象と期間、見たい切り口を選んで件数を確認し、その数字の内訳になった記録まで辿れる状態をつくることが、優先順位を決める土台になります。
記録は溜まっているのに集計に手が回らず、「どの設備で何が多いか」を感覚でしか答えられない状態になっている。
対象・期間・切り口・指標を選ぶと、設備別の故障件数をグラフで確認できる。数字の内訳になった記録の一覧まで辿れる。
優先順位の理由を、記録で示せるようになる。数字から記録までひと続きで確認できるため、判断の説明にそのまま使える。
故障のたびに記録は残しています。それでも「どの設備で何が多いか」を聞かれると、すぐには答えられません。
記録が無いわけではありません。むしろ何年分も溜まっています。答えられないのは、それらが並べて数えられる形になっていないからです。紙のまま、あるいは担当者ごとのファイルのまま置かれていると、集計するには一枚ずつ読んで転記するしかありません。
その作業に何日もかかると分かっているため、集計は「余裕があるときに」と後回しになります。結果として、優先順位の判断は現場の感覚に委ねられ、記録は残されるだけで使われない状態が続きます。
現場でよく挙がる要因を整理すると、次の4つに分かれます。いずれも「記録を数えられない」という一点でつながっています。
紙の記録用紙、担当者ごとのExcel、部署ごとの共有フォルダ。保管はされていても、集めて並べるところから始めなければなりません。集計のたびにこの作業が発生するため、頻度を上げられません。
年度が変わるとファイルが分かれ、過去とつなげて見ることも難しくなります。
同じ現象でも「異音」「音が大きい」「異常音」と書き方が分かれていると、機械的に数えられません。原因の書き方も担当者ごとに違えば、集計しても意味のある数字になりません。
数える前に、表記をそろえる作業が必要になります。この手間が集計を止めます。
設備別に数えたあと、「では部位別ではどうか」「原因別ではどうか」と見方を変えたくなります。ところが集計が手作業だと、切り口を変えるたびに同じ作業をやり直すことになります。
結果として、最初に決めた1つの切り口だけで判断することになり、見落としが残ります。
数える作業に何日もかかると、集計結果が出るころには状況が変わっています。次の計画に間に合わず、「今回は感覚で決める」という判断が繰り返されます。
時間をかけて出した数字ほど、根拠を確かめ直す余裕もなくなります。
優先順位が感覚で決まり続けます。「なぜその設備を先にやるのか」と聞かれたときに記録で示せないため、判断の理由が担当者個人に紐づいたままになります。記録を残す側にとっても、書いた記録が使われない状態は負担にしかならず、記録の質が下がっていきます。
Fixeyの「故障データ分析」は、蓄積した記録を、条件を選んで確認できる形にします。
見たいときに対象と期間、切り口を選んで確認する形です。常時集計して自動で通知する機能は、現時点では提供していません。数字を出すことよりも、その数字の内訳になった記録まで辿れることを重視した作りになっています。
どの範囲を、いつからいつまで、どの切り口で見るかを選びます。工場・ライン・設備・部位・原因といった切り口を選べるため、同じ記録を別の角度から確認できます。
選んだ条件での件数がグラフで表示されます。数の多い設備が視覚的に分かるため、どこから手を入れるかを考える材料になります。手作業で数えていたときと違い、切り口を変えて見直すこともできます。
グラフの数字は、内訳になった記録の一覧まで辿れます。日付・現象・原因を確認できるため、「この件数は何を数えたものか」を確かめたうえで判断できます。数字だけが独り歩きしない状態にしておくことが、説明にそのまま使えるかどうかの分かれ目になります。
数えられる記録にするには、記録を残す段階で書式と粒度をそろえておくのが近道です。AI故障報告書作成とあわせて使うと、対応した内容を話すだけで項目の揃った記録が残るため、後から数えられる形が自然に保たれます。
「なぜその設備を先にやるのか」に、件数と記録で答えられるようになります。感覚での判断が間違っているわけではありませんが、説明できる形になっていることが、合意を得るうえでの違いになります。
件数を見て終わりではなく、その内訳になった記録をその場で確認できます。数字に違和感があったときも、元の記録に当たって確かめられます。
書いた記録が実際に使われる状態になると、記録の価値が現場から見えるようになります。残すこと自体が目的化していた状態から抜け出す手がかりになります。
| 項目 | Fixey 導入前 | Fixey 導入後 |
|---|---|---|
| 傾向の見方 | 集計に手が回らず感覚で判断 | 条件を選んで件数を確認する |
| 切り口 | 変えるたびに集計し直す | 設備・部位・原因で見直せる |
| 数字の根拠 | 元の記録まで戻れない | 内訳の記録一覧まで辿れる |
「故障の傾向が分析できない」に対しては、次の2つの機能が中心になります。
Fixeyは必要な機能だけを選んで導入できます。すべてを入れる必要はありません。
対応した内容を話すだけで、項目の揃った故障報告書のドラフトを作成します。書式や粒度がそろった状態で記録が残るため、後から数えたり探したりできる記録になります。
機能の詳細を見る →原因は同じ「記録が数えられる形になっていない」ことにあります。
傾向の見えなさは、故障の再発や計画の立て方、記録の書き方とつながっています。近い課題もあわせてご覧ください。
この課題について、よくいただくご質問。
実際にお使いの故障記録を取り込み、どの切り口までご覧いただけるかを確認できます。対象データや検証したい業務を伺ったうえで、トライアル環境をご用意します。